【シリーズ①】「丈夫な家を造る」

 「丈夫な家を造る」と題して構造をテーマに、弊社の考え方や工夫をご紹介いたします。

今回は木造住宅の構造設計の専門家、株式会社木構造計画 代表取締役社長 小林 靖尚 様 にもご登場いただきます。

 

写真左:株式会社ナレッジライフ 代表取締役社長 中村勝治 (なかむら かつじ) 

※プロフィールはこちらから。

写真右:株式会社木構造計画 代表取締役社長  小林 靖尚 氏(こばやし やすひさ)

1964年4月20日生まれ。早稲田大学理工学部応用化学科 卒業後、株式会社三菱総合研究所 住環境事業部マーケティング戦略研究部主任研究員を経て、木材利用システム研究会(東京大学) 常任理事やプラチナ構想ネットワーク 事務局 主任研究員も兼務し、現在に至る。木造住宅の構造設計(構造計算)業務・構造設計技術に関する研修やコンサルティング等のほか、大手ハウスメーカー等の構造システム構築支援等幅広く活躍。

 

・小林様より

「性能表示制度や長期優良住宅など、住宅の性能を共通のものさしで比較できることができます。しかしながら、そのものさしは一つの視点ですから等級にこだわりすぎることはよくありません。長期優良住宅と良い住宅はイコールではありません。良質住宅とは、日本でそしてその地域の住まいの温故知新を考え抜いたバランスの良い住宅のことだと思います。」

 

■日本の代表的な住まいである木造住宅は構造的に強いのか?

建物を造る上での最も重要な法律は「建築基準法」(以下「基準法」)です。
基準法での耐震等級は「1」を基準としています。大地震で建物の倒壊・崩壊等から人命を守ることができる基準です。

 

 

 

それ以上にしなさいという決まりも、「1」が弱いとも言っておりません。したがって法律上「1」は全く問題がありません。
その基準を確実にクリアすれば建物の構造に問題はないということ。

ナレッジライフも基準法に則ったチェックを確実に行なっております。

もちろん等級が上がれば強度(剛性:建物全体の硬さ)は上がります。しかし、それ以上に重要なのは家自体の構造のバランスを考えて設計を施すことなのです。
最も大切なのは家自体の構造をバランス良くつくること。耐震等級を上げても構造のバランスが悪い家は、地震に弱い家ということになります。

 

■ナレッジライフでは、どんなチェックをしているのか?

ナレッジライフでは、全棟で自社チェックに加え、木構造設計専門の会社に依頼し、基準法に則った構造チェックをしています。

さらに、基準法よりも厳しい独自の基準を定めているんです。
例えば、床面の「たわみ※」に関する基準は、基準法よりも厳しい基準でチェックします。(※床梁などの長い部材が湾曲して変形すること。)

基準法では1/250以下という基準ですが、弊社の基準は1/500と少ない値で定めています。この値が小さいほど強いということになります。

そのために通常より大きな梁材などの構造材を使用し、厳しい自社基準をクリアしているのです。また一般よりも柱の数が圧倒的に多いのも特長です。

 

 

 

■ナレッジライフで使用している国産材の構造材の品質と強度について

ナレッジライフの構造材は全て国産材を使用しています。

そして国が定めた日本農林規格 [JAS規格] による検査に合格した木材だけを使用。構造材には全て「JASマーク」が表示されています。
これが「強度」及び「乾燥度」等が検査された木材、という証ですので安心して使用できるのです。「強度」の表示がない材は無等級とされてしまいます。

できればこうした強度表示が確認できた方がより安心ですよね。

 

 

 

 

■使用している構造材の乾燥について

※乾燥度はマイクロ波による測定を実施。

木材は中心部が一番乾きにくく含水率が高いのですが、一般的に使われている測定機器では木材の表面の乾燥度しか測定できません。
大切なのは木材全体の含水率。マイクロ波によって木材の中まで測定した方が良いの
です。

▼一般的な測定とマイクロ波検査の違い

 

 しかもナレッジライフの材は、抜き取り検査ではなく全数検査を実施しています。

なぜなら木材の品質、状態、性質は一本一本違うから。構造材の全数検査とJAS表示は、必須で最重要と考えています。

 

▲含水率検査の様子

 

 

■構造部材以外ではどのような工夫をしていますか?

様々な工夫を施しています。例えば、①広がり間取り や ②NAP工法(耐久性の維持と快適性をもたらす) などがあります。

 ①広がり間取りの設計手法。

これは建築家吉田桂二先生(工学博士)より教えて頂いた設計手法です。家を設計する時にはまず初めに構造のバランスを考えます。
力の流れがきれいに、スムーズになるように骨組を考えるのです。

木造住宅はピン構造といわれます。鉄筋コンクリート造の箱のようにガチガチに固まった動かないものではなく、ある程度変形することにより力を吸収し、逃がして様々な力に耐えるつくりなのです。それを前提として構造材や耐力壁の適正配置などバランスの良い構造躯体になるよう設計しています。

弊社の設計スタッフは建築家吉田桂二先生(工学博士)の吉田木造学校で学び卒業しています。免許皆伝ですね!

 

②NAP工法

これは先に述べてきた高品質な木構造材を、長い年数腐らせることないよう、耐久性の維持を考えた工夫の一つです。
良質木材でも湿気や腐朽菌、白蟻等により腐らせてしまっては意味がありません。

木構造材を流れる空気に触れさせることで、良い状態で長く家を支えてもらうのです。

この工法の考え方の原点は、
日本の歴史的建造物が長く維持されているのに対し、高度経済成長期の頃に建てられた住宅が短期間でダメになり壊されていった理由はなにか?
こんな疑問からスタートしました。

その原因には、知識不足により起こった断熱計画と施工不良による「壁体内結露による腐れ」等がありました。

こうした問題をどう改善するか、様々な施工法が考え出され現在に至ります。

私たちは高温多湿の日本において、歴史的建造物がなぜ長い間その姿を維持できたのかに着目しました。
その理由の一つに、大切な木の構造材が空気に触れ、湿気の吸放出をしていることなどもありました。

まさに温故知新です。

ある歴史的建造物は断熱材の代わりに「もみ殻」が使われていたことにも驚きました。当時は自然素材しかありませんでしたが、その知恵には深く感動しました。

 

 

長くなりましたが、こうした多くの知恵を現代に生かしたい!これがNAP工法の出発点です。

 

 

■他にどのような工夫がありますか?

 構造体を強く丈夫にするための工夫をご紹介いたします。

①柱は4寸角材(12cm角)を使用、通し柱などは5寸角材(15cm角)を使用※ しています。通し柱には様々な方向から別の材料が差し込まれ組まれていきます。そのために柱材を削らなければならないのですが、そうした欠損部分の比率を少なくするために太い5寸柱を使います。(※弊社型式認定による長期優良住宅の仕様では5寸角材(15cm角)は使用しません。オール4寸角となります。)

②柱の配置間隔を狭くし、柱の本数を多くする。使用する構造材の量が多くなります。

③昔ながらの長ホゾや、込栓などの伝統的工夫も積極的に施しています。

 

 

 ※柱の引き抜きに抵抗する為の工夫です。

 

 

  

■長期優良住宅の施工は可能でしょうか?

 はい、可能です。ナレッジライフでは独自で型式認定を取得しました。

これにより公的機関に認められた自社の工法で耐震等級「2」・長期優良住宅の施工が可能です。新潟において独自でこうした型式認定を取得しているのは、現在ナレッジライフを含め数社のみです。

 

 木造住宅合理化システム長期性能タイプ認定書

  

■家づくりの本質は「お客様が快適で安心できる家で家族が幸せに暮らせること。」

「地震に強い家を造る」これだけなら簡単です。

できるだけ四角くつくる、壁を多くして、窓を小さくし、材料も多く使う…
しかしこれでは日当たり、風通し、豊かな空間、家族のコミュニケーションを大切にした間取りなどは無視することになってしまいます。やはり、ほど良いバランスが重要になってくると思うのです。

大事なのは、「バランスの良い家づくり」をすること。ナレッジライフはそんな家づくりをしています。

 


以上、構造についてのお話でした。

の構造を支える木材も、家づくりでとても大事な要素のひとつです。

 

日本の最優良木材を伐採から植林、育成、製材、乾燥、品質管理、出荷まで一貫して行っている和歌山県の(株)山長商店 様。 
JAS(日本農林規格協会)規格の認定工場で、その品質を自信をもってお届けします。

 ナレッジライフでは2012年より、山長商店様の木材を使用しています。 

【山長商店紹介映像】

 

そして、もう一社高品質な国産材をご提供して頂いている会社をご紹介いたします。

 協和木材(株) 様です。

協和木材様は、国産材製材最大級の規模を誇る工場を持ち杉材の取扱い量は、日本で三本の指に入る程の規模を誇ります。
またJAS(日本農林規格協会)規格の認定工場・合法木材供給事業者認定工場などの認定を受ける工場・設備を備え、品質管理を行っております。

【協和木材紹介映像】

  

シリーズ② 【伝統構法・歴史的建造物から学ぶ】

 


 

性能を考える
contents menu

 

 

 

家をつくる|性能の先の豊かな温熱環境

ページトップへ