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HEAT20設計ガイドブック2021 正しい住宅断熱化の作法 を読んで思うこと③-家づくりのいろは-

中村勝治 中村勝治

皆様いかがお過ごしでしょうか。

今回はこれまでの私のブログ「HEAT20設計ガイドブックを読んで思うこと」を見て頂いた方から、ここはどうなってますか?とのご質問をいただきましたので、書かせていただきますね。

それは「気密性」について。

確かに、断熱のお話をすると、気密性は?と聞きたくなりますね。HEAT20設計ガイドブック2021には気密性能についての内容が出ておりましたので、抜粋を含めお伝えします。

住宅の「気密性」絶対これが正解、という数値は・・・?

気密性についてHEAT20設計ガイドブックでは「気密性能水準の提案」というかたちで第3章に書かれていました。

(ご興味のない方は飛ばして下さいね。専門用語が多いので、分かりにくいかもしれません。)

専門用語になりますが、C値とは家にどれくらいの隙間があるかを表す用語です。

数字が小さいほうが隙間が少なく、結果として気密性が良い、ということになります。

結論からお伝えしますとこう書かれていまいした。

提案としては C値=1.0以下 が望ましい。

ただ、HEAT20では経年で20~30%劣化することを考慮して、新築時の性能としては、C値=0.7 ±0.2(0.5~0.9になりますね)を推奨する とありました。

HEAT20からの提案というかたちでの下記の表現も興味深かったです。

これ以上にC値を小さくしてもほとんど影響はない

この数字を小さくするためにさらにコストと労力をかけるなら、その投資を他にふりむけた方がよいのではないかと考えています。

と。

この数字(C値)をどう考えるかは、人それぞれによるのではないでしょうか。

住宅支援機構が出している住宅の仕様書では(フラット35対応の家をつくる時はこの仕様書に沿って造ることになっています)気密について、1~3地域はC値=2.0、その他の地域はC値=5.0以下(新潟市は5地域)と書いてあります。(現在の施工方法では普通に造ってもC値=1.0位にはなりますが)

※国交省資料より

HEAT20設計ガイドブックはこの仕様書より厳し目の数値になっていますね。

機関によって基準となる数値が違うこともわかります。

気密性と機械設備の関係。自身の心地よい感覚を大事にした家づくりを。

さて、この気密性についての考え方は色々ありますので、本当に難しいものです。

なぜ、隙間が少ない方が良いとしているか、HEAT20設計ガイドブックを読んでいくと目的として4つほど書かれていました。

① 冷暖房の熱負荷低減と室内環境向上
② 断熱材の性能低下の防止
③ 繊維系断熱材の壁内結露防止
④ 計画換気の性能保持

以上の4つの目的のために気密性能推奨値の提案をしたと。
色々と目的がありますね。

この中で計画換気の性能保持とありますが、
換気システムの方々に質問すると、換気システムがしっかりと活躍するためには、C値=1.0程度が欲しいですね。と言われます。

私はここでいつも考えてしまうのですが・・・。

現代の住宅でよく話にでる、断熱性能・気密性能・換気性能。

これってセットになっているお話なのですが、各住宅会社さんもこれらの性能値を競っているようにアピールされています。皆様はどう感じられますか?

断熱性能を上げる⇒
気密性能が良くないとダメ⇒
気密性能が良いと空気が汚れる⇒
空気が汚れるから換気が重要・・・

現在は建築基準法により、どの建物でも24時間換気の設置義務がありますが(使用義務は謳われていません)、あるSNSに出ていたのですが、隙間の少ない家をつくって、家族と寝室で寝た時(換気扇を止めて)に朝、その部屋のCo2濃度が5000ppm以上あったと。1000ppm以上で倦怠感と集中力の低下が現れるという目安がありますので、かなりの濃度ですよね。


機械がないと生活できないということになってしまいます。停電時、災害時・・・さて、さて。これに冷暖房設備の話も入ってきて、益々ややこしい感じです。

世の中がどんどん機械設備依存型になっていくようで悩ましい限り・・・。

夏、冬には冷房や暖房は必要ですが、一年中機械設備に支配されているようで。元々私たちが持っている”心地よい”と感じる五感のようなものを、もっと大事に出来る家づくりをしたいですよね、と。

”ちょうどよい” とはどのレベルなのか、どのような考え方なのか、家づくりをするお客様とも一緒に話し合って考えを共有できたらと思っております。

ナレッジライフの家づくりについてはこちらをご覧ください。

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